USDAとEPAが次世代肥料イノベーションコンテストの優勝者を発表

ワシントン、2021年10月19日 - 本日、米国農務省と米国環境保護庁（EPA）は、米国における農業の持続可能性を推進するための高効率肥料（EEF）に関するUSDA-EPA共同パートナーシップおよびコンペティションの2部構成の第2部である次世代肥料イノベーション・チャレンジの優勝者を発表しました。このコンペティションの目標は、肥料の効率を改善して作物の収穫量を増やしながら、肥料が環境に与える影響を減らすことです。

コンテストの優勝者は、作物の収穫量を維持または増加させながら、現代の農業による窒素とリンの環境への影響を軽減できる新しい技術のコンセプトを提出しました。優勝したソリューションは、肥料をあまり必要とせず、成長中の植物の必要に応じて栄養素を放出し、その後無害な物質または栄養素に生分解するナノ粒子を使用したり、同じまたはより少ない肥料の施用で植物の成長を促進したりするなどのアプローチを採用しています。

「農家、牧場主、林業従事者は、技術革新を通じて気候変動に取り組むリーダーとなる絶好の立場にあります」と、農務省の主任科学者代理ヒューバート・ハマー氏は述べた。「次世代肥料イノベーションチャレンジなどのプログラムを通じて、農務省は民間部門と提携し、農家と環境に優しい新しい気候対応型ソリューションを見つけています。」

「このチャレンジの目標は、革新的で手頃な技術を開発し、使用して、農業の生産性と収益性を維持しながら、現代農業が大気、土地、水に及ぼす環境影響を軽減することです」と、EPA研究開発局の科学担当副次官代理ウェイン・カシオ氏は述べた。「私たちは、この分野の可能性と継続的な新しい取り組みに興奮しています。」

受賞したコンセプトには、農作物の収穫量を維持または増加させながら、農業からの温室効果ガス排出の最大の原因である亜酸化窒素の排出を削減するなど、環境成果を改善できるさまざまなソリューションが含まれています。

受賞者は次のとおりです:

ティア 1 ソリューション (賞金 17,500 ドル):

ユタ州ドレイパーの Aqua-Yield Operations LLC の Christopher Hendrickson 博士が、ナノスマート肥料について語ります。

アラバマ州シラコーガのパーセル・アグリテック社のテイラー・パーセル氏は、「尿素 2.0」を提案した。これは従来の尿素コアをカスタマイズ可能な材料の混合物に置き換え、地域のニーズに合わせた肥料を提供するものである。

ティア 2 ソリューション (賞金 10,000 ドル):

ノースカロライナ州ケアリーの Verdesian Life Sciences 社の Kuide Qin 博士は、革新的な混合技術を使用して業界標準のニトラピリンの性能を改善し、効果の持続、硝酸塩の浸出の低減、農業機械の腐食防止を実現しました。

ミシガン州ポーテージのフェルティナグロ・バイオテック・インターナショナルのキャサリン・ルー博士は、「リン酸解放ブースター」技術を受賞しました。この技術は、リン酸が不足している植物からの分泌物を利用して植物の吸収を促進し、肥料の使用量を減らし、既存のリンを活用できるようにします。

カリフォルニア州ロスアルトスの Agtec Innovations Inc. の Chandrika Varadachari 氏は、「Smart-N」について次のように語っています。これは、作物の要求に応じて栄養素を放出し、植物の栄養素に溶け込む尿素のための化学的な「ケージ」を作り出すスマート肥料です。

Tier 3 ソリューション (優秀賞):

チェコ共和国、チェコ科学アカデミー実験植物学研究所のヤロスラフ・ニスラー博士。植物成長ホルモンMTUの誘導体を使用することで、成長期間の延長、ストレスからの保護、植物の大型化、施肥単位当たりの栄養損失の低減が可能となる。

ペンシルベニア州ピッツバーグ大学土木環境工学部のリアン・ギルバートソン博士は、土壌の孔を通して植物の根の周囲に栄養分を運ぶことができる「保護された肥料パッケージ」を開発した。

ペンシルベニア州アストンのホルガニックス LLC のロバート・ナイダーマイヤー博士は、「Bio 800+」を受賞しました。これは、800 種を超える土壌微生物、昆布、その他の土壌改良成分の力を活用して、作物の生産性と植物の健康を促進する微生物接種剤です。

アイルランドのブランドン プロダクツ社のポール マリンズ氏による「BBS-1」は、海藻抽出物から抽出したバイオ刺激剤で、根の細胞における窒素吸収を改善するために肥料コーティングとして使用されます。

USDA と EPA は、肥料協会 (TFI)、国際肥料開発センター (IFDC)、自然保護協会 (TNC)、全米トウモロコシ生産者協会 (NCGA) と協力して、EEF の課題を調整しています。

このコンテストは2020年8月26日に開始されました。第1回チャレンジの第2部「EEF：環境と農業のチャレンジ」は現在進行中です。詳細については、www.epa.gov/innovation/next-gen-fertilizer-challengesをご覧ください。

USDA は、毎日、多くの良い方法ですべてのアメリカ人の生活に影響を与えています。バイデン・ハリス政権では、USDA はアメリカの食料システムを変革し、より回復力のある地元および地域の食料生産、すべての生産者にとってより公正な市場、すべてのコミュニティでの安全で健康的で栄養価の高い食料へのアクセスの確保、気候に配慮した食料および林業慣行を使用する農家と生産者のための新しい市場と収入源の構築、アメリカの農村部のインフラとクリーンエネルギー能力への歴史的な投資、そして制度的障壁を取り除き、よりアメリカを代表する労働力を構築することで省全体で公平性を確保することに重点を置きます。詳細については、次の Web サイトをご覧ください。 詳しくはこちら